妹がね、メールをしたいからケータイを買ってと親にせがんでるんです。
妹は今中学生1年生。
で、友達はみんな持ってるからなんてクダラナイ理由で欲しがってるわけです。
家族全員聞く耳持ちません。
当然だよね、んな金のかかる遊び道具を餓鬼に渡したら際限なく使うことなんて目に見えてる。
そんなわけで妹は駄々こねながらあれこれ理由をつけるんだけどこれがまたくだらねーんだわ。
曰く、「明日何を持っていくのかを友達に聞くのに使いたい」
曰く、「どっかに出かけて、はぐれた時とかに連絡を取れるようにしておく」
曰く、「直接言えないようなことをメールで言いたい」
…は〜まったく。
とりあえずひとつずつ論破していくとだ。
一つ目。そんな電話一本で用件の済むことを、いちいちケータイ持たせてメールでやらせるわけない。
二つ目。まぁ、これなら持たせたほうがいいかとも思うけれど、集合場所でも決めとけ。あとはぐれるな。
三つ目。そもそも直接言えないようなことは言っちゃだめです。
といった感じ。
とりあえずもう少し頭のいい言い分を考えてきなさいって感じ。




あといろいろ言わせてもらうと、直接言えないことを陰でこそこそ言ったりするのは止めたほうがいい。いわゆる陰口という奴だ。陰口といっても悪口だけじゃなくてとにかくその人に言えないこと全てだ。
言うというのは声に出すとか、そういう狭義での意味じゃなくて誰かに伝えることそのものだ。
最近、どっかの女子小学生が同級生を殺したという事件があったがあれだって結局、直接じゃ言えないことを遠まわしに言い合ってエスカレートした末の結果だった。
そう、陰口ってのはエスカレートしやすい。
相手がいないから言えるってことは、相手に反論する機会がないからその場では一方的な状況になる。
相手はいないから、精神的にたがが外れやすくなってついつい言い過ぎてしまうことが多くなる。本心ではつい言い過ぎたと思っていても、言った以上それがその人の本心だということに周囲は受け取る。それが相手の耳に届けばそのとおりに相手も受け取る。しかも、そういうことに限って相手に伝わりやすかったりするわけだ。

で、ある種の人間ってのは不思議なもので、自分がやってることは他人もやってるものだと勘違いしやすい傾向がある。
自分のような人間以外はこの世にはいないと勝手に信じ込んで、誰も彼も自分のように陰口を言っているに違いないとか思い始める。
無論、そんなことをしない人もいるだろうから一概にこうとは言えないが、自分以外に尺度を測れるものが無いから自分がやっていることをしない人間が居るってことが信じられないわけだ。
で、そういう人間ってのは常に人を疑うような態度を見せたりするわけで、そうなると当然周囲の人間だって自分を疑う人間に対していい感情を抱くわけも無く、みんなその人を嫌うようになる。
すると、自分が人を疑ったがために疑ったとおりの事態になって、「ああやはり自分が思った通りみんなは自分のことを・・・」という風に悪循環に陥ったりするようになったりするかもしれない。自分が招いた結果なのにだ。

陰口を聞かされた方だって、自分が居ないところではその人は自分に対しても同じように陰口を言ってるんじゃないかって疑ってしまう。
陰口というと聞こえが悪いが、人に直接言えないことをどっかほかのところで言うのは何の解決にも繋がらないし、無駄だ。思うことがあるなら本人に直接言うべきだ。言えないことはどこでだって、言ってはいけない
最後にもう一度言うけれども、相手がいないところで何を言っても解決にならないし、思ってもいないことがつい口から出たり、エスカレートしやすくなる。そして周囲からの評価も落ちる可能性がある。言うなら直接。言えないことは言わない。それを忘れないほうがいい。
















………ほらね?
直接言わないから、妹のケータイ話からこんなに話がエスカレートしちゃったよ。(俺だけか?)